病名・症状から探す
人間関係や仕事など、ストレスがかかることの多い現代社会では、多くの人が心に不調を抱えています。心や体の不調をなくすため、病院を受診して相談したり、治療を行うことは、ごく自然なことです。
症状から探す(簡易チェックリスト)
こんな不調はございませんか?もしかすると、それは病気のサインかもしれません。
☑ 理由もなく寂しくなる・悲しくなる
☑ よく眠れない
☑ やる気がなくなる・興味関心がなくなる。
☑ 食欲不振がある
頭痛・肩こり・身体の痛みがある
☑ 誰かに悪口を言われている気がする
☑ 他者から危害を加えられていると思う
☑ 誰かに命令されていると感じる
☑ 自分の考えが他人に伝わっていると感じる。誰かに尾行されていると感じる
☑ 他人の考えが自分に伝わってくると感じる。監視や盗聴をされていると感じる。
☑ 身の回りの不安や恐怖などに過敏になる
☑ 発汗(冷や汗)する
☑ 不安や恐怖を度々感じる
☑ 寒くもないのに手足が震える
☑ 動悸・息苦しさがある
☑ ご飯をたべたのに食べていないという
☑ 睡眠障害がある
☑ 計算や暗記能力が著しく低下した
☑ 徘徊してしまう
☑ 何も盗られていないのに盗られたという
☑ なかなか寝付けない
☑ 寝すぎてしまう
☑ 眠りが浅い
☑ 突然強い眠気に襲われることがある
☑ 早朝に目が覚める
☑ よく眠れない
☑ フラッシュバックがある
☑ 悪夢を見る
☑ 不安や緊張を感じる
☑ 過去の恐ろしい体験と関連するものを避ける
病名から探す
病状説明で気になる症状や項目がありましたら、 一人で我慢せず、是非一度ご相談にいらしてください。
うつ病とは?
うつ病は、意欲が出ない、考えがまとまらない、ゆううつであるといった精神的な症状と、眠れない、疲れやすいなどの身体的症状が続き、日常生活に支障をきたしてしまう病気です。
誤解されがちですが、うつ病の原因は心の弱さではありません。脳内にあるセロトニンという心のバランスを保つ物質の働きが減少してしまうことが原因です。日本人の15人に1人が一生に一度はかかるという調査結果も報告されている、年々増加している病気です。しっかりと医師の診察と適切な治療を受ければ治すことができる病気です。
うつ病には以下の症状があります。
☑ 理由もなく寂しくなる・悲しくなる
☑ よく眠れない
☑ やる気がなくなる・興味関心がなくなる。
☑ 食欲不振がある
頭痛・肩こり・身体の痛みがある
うつ病の種類
うつ病は大きく分けて「うつ病」「躁病」「躁うつ病」の3種類に分けられます。
うつ病
考え方が悲観的になる、やる気が出なくなる、よく眠れなくなる、食欲がなくなる、吐き気、過呼吸など、身体的な症状があり自覚しやすいです。
しかし「仮面うつ病」というケースでは、身体的症状は出ていても、気分が落ち込んでいる自覚がなく、気が付いたら重症化してしまっているというケースが多いです。
躁病
ハイな状態になることで、症状が進行すると日常生活にも支障をきたすようになってきます。妙に明るいかと思えばささいなことで怒り出したり、自尊心が増大したり、金遣いが荒くなったりします。
集中力も散漫になり、より症状が悪化すると、今までの反動がきたかのように深刻なうつ状態になってしまいます。
躁うつ病
双極性感情障害とも呼ばれ、異常にハイな状(躁)と、気分が著しく落ち込んだ状態(うつ)を繰り返す病気です。
しばしば、うつ病と混同されがちですが、まったく違う病気です。さまざまな脳内物質の増減が原因だと言われています。うつ病とは治療方法が異なるため、専門家に相談しましょう。
うつ病の治療法
心と身体を休めましょう
うつ病の方は休むことに罪悪感を感じてしまう方が多いのですが、まずはしっかり心と身体を休めることがとても大切な治療です。
病院での治療は主に薬の処方と精神療法を行います。抗うつ薬でうつ状態をおさめ、患者さまの悩みや不安をしっかりと聞く支持的精神療法を行います。
躁うつ病では時期により症状が違うので、医師による経過観察にもとづいた適切な投薬治療が必要です。最近ではほとんどの抗うつ薬で副作用が少なくなりました。
統合失調症とは?
思考がまとまらなくなり、周囲から見て発言や行動に一貫性が見られなくなる特徴があります。しかし本人はそれが異常事態であることに中々気づきません。
病状が悪化すると、妄想や幻覚が引き起こされたり、わけもなく怒り出したり、ふさぎこんだりします。引きこもりの原因となっていることもあります。統合失調症は決して珍しい病気ではありません。国の調査によると、治療を受けた患者数は約76万人です。(平成17年)年々患者数は増えており、潜在的には120万人以上いるだろうと言われています。
統合失調症には以下の症状があります。
☑ 誰かに悪口を言われている気がする
☑ 他者から危害を加えられていると思う
☑ 誰かに命令されていると感じる
☑ 自分の考えが他人に伝わっていると感じる。
☑ 誰かに尾行されていると感じる
☑ 他人の考えが自分に伝わってくると感じる。
☑ 監視や盗聴をされていると感じる。
統合失調症の種類
統合失調症は大きく分けて「破瓜型」「緊張型」「妄想型」の3種類に分けられます。
破瓜型(はかがた)
破瓜型は、統合失調症の中で最も典型的なケースです。多くの場合、20歳前後に徐々に発病します。
症状はゆるやかに、慢性的に続く(急な症状の変化はあまりない)場合が多いです。
緊張型
破瓜型と同じく20歳前後に発病することが多いです。激しい興奮状態と昏迷状態(周囲に対する反応が極端に鈍くなる状態)といった、正反対の症状が現れます。
一定期間を過ぎると症状は軽くなりますが、そこで治療をやめると再発してしまうため注意が必要です。
妄想型
他の二つとちがい、30歳前後で発病することが多いです。3種類の中ではもっとも症状が軽いケースといわれており、主な症状として妄想や幻覚がみられます。
しかしその他の症状はほとんどないため、まわりの人からは病気と気付かれないケースも多いです。
統合失調症の治療法
投薬とカウンセリングの連動治療
うつ病の方は休むことに罪悪感を感じてしまう方が多いのですが、まずはしっかりと心と身体を休めることがとても大切な治療です。
統合失調症は、ドーパミンの異常分泌によって引き起こされています。このドーパミンの分泌量を正常にする薬を投与するのが一般的な治療です。平行して、ドーパミンを正常に分泌できるようにするためのカウンセリング治療も行われます。
薬で症状を抑えている間に、脳機能を正常に回復させる方法です。
この治療法により、多くの患者さまが社会復帰を果たしています。
不安障害とは?
うつとともに患者数の多い精神症状の一つです。
不安な気持ちは誰にでもあるものですが、不安障害になると日常生活に支障が出るようになってしまいます。
不安障害には精神的な症状(意味もなくおびえてしまうなど)と身体的な症状(動機や発汗など)があります。
不安障害には以下の症状があります。
☑ 身の回りの不安や恐怖などに過敏になる
☑ 発汗(冷や汗)する
☑ 不安や恐怖を度々感じる
☑ 寒くもないのに手足が震える
☑ 動悸・息苦しさがある
不安障害の種類
不安障害は大きく分けて「パニック障害」「強迫性障害」「適応障害」「社会不安障害」の4種類に分けられます。
不安障害の種類
パニック障害の発作は場所も時間も関係なく、時には就寝中にも襲ってきます。突然の恐怖感や息苦しさ、動悸、胸の痛み、発汗、吐き気などに襲われ、「死ぬのではないか」という恐怖を感じることもあります。症状は10分ほどでピークに達すると、その後次第に治まっていきます。
強迫性障害
強迫性障害には、2つのパターンがあります。ある考えがぬぐえなくなる(親しい誰かが死ぬのではないか、自分の手が汚れているのではないかなどの)強迫観念と、ある行為をしないと気がすまなくなる(手を何度も洗わないと気がすまない、鍵をかけたか何度も確認するなどの)強迫行為があります。
適応障害
適応障害とは、ある環境に適応しようと努力してもできない時に発症する症状で、ストレス障害にも分類されます。ストレスを受けたときのひとの反応はそれぞれで、落ち込む・イライラする・頭痛や胃痛がする・暴力的になるなど心身にわたります。適応障害もストレスが原因なので、心身に色々な症状があらわれてきます。
社会不安障害
社交不安障害ともいわれます。注目をあびたり、他人に悪い評価を受けたりすることへの不安から、赤面や吐き気、ふるえなどがあらわれ、強い苦痛を感じます。次第にそのような場面を避けるようになっていき、日常生活に支障をきたしてしまいます。
不安障害の治療法
考え方のバランスを身に付ける治療
まず抗不安薬という薬を使い、不安症状を抑えます。それと平行して、認知行動療法を行います。認知行動療法とは、かたよった考え方をせずに、問題に上手に対応できるよう、こころの状態をととのえる方法を身につけていく治療です。
認知症とは?
何らかの後天的な理由で脳の知的な働きが低下してしまうことの総称です。認知症は単に老化で脳機能が落ちることとは異なります。老化であれば「忘れた」こと自体を理解できますが、認知症では「忘れた」こと自体を理解できません。例えばご飯をたべたばかりなのにそれ自体を忘れ、またご飯を食べようとしてしまうなどの症状があらわれ、日常生活に支障をきたしてしまいます。
認知症には以下の症状があります。
☑ ご飯をたべたのに食べていないという
☑ 睡眠障害がある
☑ 計算や暗記能力が著しく低下した
☑ 徘徊してしまう
☑ 何も盗られていないのに盗られたという
認知症の種類
認知症の原因で特に多いのが「アルツハイマー病」「脳血管障害による認知症」の2種類です。
アルツハイマー病
何らかの理由で脳神経細胞が減り、脳自体が萎縮してしまう認知症で、ゆっくり時間をかけて進行します。最初は老化の物忘れと似たような症状でも、次第に理解力や判断力が低下していき、徘徊などをするようになってしまいます。年々患者数が増加している病気ですが、はっきりとした原因は未だに特定できていません。
脳血管障害による認知症
脳梗塞や脳出血などによる物理的な脳神経の破壊が要因の認知症です。あらわれる症状は脳のどの部分の神経が破壊されてしまったかによって違ってきます。
認知症の治療法
頭を動かす努力と進行を遅らせる投薬をアルツハイマー病の場合、原因がはっきりしていないので、発症を未然に防ぐことや発症後の完治は今のところ不可能です。予防法としては頭を働かせる努力をしたり、適度な運動をすることが大切といわれています。
また完治はできずとも、進行を遅らせることのできる薬が近年開発されました。これとあわせて周囲の方が患者さまをサポートし、情緒を安定させてあげることも大切なケアのひとつです。
睡眠障害とは?
睡眠障害には様々な種類があり、様々な原因があります。特に心や身体の状態が原因となって発症するものを内因性睡眠障害とよびます。なかなか寝付けない不眠症や、逆に寝すぎてしまう過眠症、場所も時間も関係なく突然強い眠気に襲われる睡眠異常、睡眠時無呼吸症候群などの呼吸障害などがその例です。
睡眠障害には以下の症状があります。
☑ なかなか寝付けない
☑ 寝すぎてしまう
☑ 眠りが浅い
☑ 突然強い眠気に襲われることがある
☑ 早朝に目が覚める。
睡眠障害の治療法
しっかりとしたカウンセリングで適切なお薬を睡眠障害の治療は睡眠薬を使用します。適切な種類の睡眠薬を処方するため、まずは患者さまの話をしっかりとうかがい、睡眠障害の原因と種類をみきわめていきます。うつ病などが原因で睡眠障害となっている場合もあります。
睡眠薬に依存することがないよう、症状が良くなったら徐々に減らしていくことが大切です。
ストレス障害とは?
ストレス障害には「急性ストレス障害」と「外傷後ストレス障害」があります。いのちを危険にさらすような非常に強いストレス体験が原因となります。ストレス体験直後から3ヶ月以内に発症し、悪夢を見たりストレス体験に関連するものを異常なまでに避けるようになります。急性ストレス障害は1ヶ月以内ほどで症状が治まるのに対し、外傷後ストレス障害はたいていの場合1年以上症状が継続します。
ストレス障害には以下の症状があります。
☑ よく眠れない
☑ フラッシュバックがある
☑ 悪夢を見る
☑ 不安や緊張を感じる
☑ 過去の恐ろしい体験と関連するものを避ける
ストレス障害の治療法
患者さまに寄り添い、支える治療ストレス障害の治療では患者さまのトラウマを緩和するように、話をしっかりと聞き、精神的に支えることが重要になります。治療には精神療法と薬物療法があります。
患者さまの気持ちに同調し、その反応が正しい反応だと自信を持てるよう励まし寄り添ったり、場合によっては抗うつ薬なども活用して、患者さまが辛い思いから解放されるように努めます。
その他にも様々な症状を診療しております
どんなご不調も気軽にご相談ください!
上記の症状のほかにも、心の不調が原因で起こる病は沢山ございます。下記の例はその一部です。
ご紹介した症状以外のご不調でも、ご不安な症状のある方はお気軽にご相談下さい。
自津神経失調症
過度のストレスによって、交感神経と副交感神経のバランスがくずれてしまった状態です。めまい・発汗・動悸・下痢などの症状があらわれます。お心当たりがありましたら我慢せず、ご相談下さい。
摂食障害
無理なダイエットやストレスなどが原因で食べることを拒んでしまう「拒食症」、逆に過剰に食べてしまう「過食症」があります。
イライラを抑えるお薬での治療法もございます。
一人で悩まず、まずはご相談下さい
私たちは日々、さまざまなストレスにさらされています。人間関係のストレスや仕事のストレスなど、複雑になった現代社会では、メンタルになんらかの不調を抱えている方が増えています。不調を感じて病院を受診することは特別なことではありません。症状が進んでしまう前に、お気軽に、安心してご相談ください。
地域の皆様の健やかな暮らしのために
患者さまお一人おひとりを尊重したやさしく温かい、質の高い心のケアを行うことができるよう、知識・技術の習得・研鑽はもとより、ひとりの人としても成長していけるよう、スタッフ一同日々はげんでおります。 どうぞ安心してご相談にいらしてください。